飛び出せ学校

中津市如水小6年 如水音頭の歴史学ぶ飛び出せ学校のバックナンバー

大分合同新聞の吉田記者(手前)と新聞の作り方を学ぶ如水小の児童
「読みたくなる紙面にするには?」グループで目を引く見出しを考えた

 戦国武将、黒田如水(官兵衛)が戦いのため挙兵した地域とされ、その名を冠する中津市如水小学校。6年生63人が、地域の特徴や歴史への理解を深め、多くの人に紹介しようと新聞作りに挑戦した。

 取り組みは昨年8月に始まった。「話を聞く人には、あいさつとお礼をしよう」「大事なことをきちんとメモし、分からないことは質問しよう」―。大分合同新聞社中津支社の吉田美佳記者(37)から取材の仕方や注意点、記事の書き方を学び、イメージを膨らませた。

 新聞のテーマは、毎年児童が運動会で踊る「如水音頭」に設定した。児童は、如水音頭の由来や踊るようになった経緯を調べるため、普及に尽力した松本巧さん(83)に取材。歌詞に込められた思いや地域の歴史、文化の奥深さに触れ、伝統をつなぐ担い手となることを決意した。

 歌詞に登場する史跡についても調査。11月には、地元の歴史に詳しい大村和紀さん(78)の案内でフィールドワークのために学校を飛び出した。将軍塚ではこの地で戦に臨んだ室町時代の親王について、貴船神社では即位前に昭和天皇が訪れた状況についてそれぞれ学んだ。校区内に日本の歴史に関わる場所があることに感動し、先人たちが見た景色に思いをはせた。

 取材を終えて記事を書き、イラストを描いた児童は今年1月、大分合同新聞社整理・校閲部の藤原敦之編集委員(55)から見出しの付け方やレイアウト方法を学んだ。相談して決めた主見出しは「如水音頭の深い“秘密”」。地域の歴史を掘り起こし、思いを伝える紙面に仕上げた。

新聞作りの様子(動画)

子どもたちが作った紙面

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