飛び出せ学校

由布市挾間小6年1組 地域の歴史、深く理解飛び出せ学校のバックナンバー

伊藤記者(右端)と記事の書き方について学ぶ挾間小の児童
「一番伝えたいことは何かな?」話し合って見出しを考えた

 由布市挾間町の挾間小学校周辺はJR向之原駅や商店街、行政機関などが集まる町の中心地。古くから栄えた地域の歴史について調べようと、6年1組の32人が新聞編集に取り組んだ。

 「もっと知りたいと思ったことを質問し、楽しくて面白い新聞を作ろう」。大分合同新聞社由布支局の伊藤友仁記者(32)から取材の仕方などについて教わった子どもたちは、地域の歴史に詳しい人たちの話を聞こうと教室を飛び出した。

 久大線の開通によって栄えた向原商店街の取材では、加藤義晃さん(84)にインタビュー。地域を見つめ続けてきた加藤さんと商店街を歩き、店がひしめき合っていた時代を想像した。

 小学校の場所にあった「挾間城」の歴史は、挾間史談会の二宮修二さん(82)とNPOはさま未来クラブの工藤佐津喜さん(80)から聞いた。校歌の歌詞に「城跡」が出てくる理由を深く知った。

 町ボランティアガイドの吉田洋子さん(69)からは地域の田畑を潤し続けてきた初瀬井路にまつわる伝承を教わった。宮崎恭司さん(73)、後藤文雄さん(83)、上田良忠さん(77)、久保エツ子さん(81)の4人は、豊後風土記にも記された「酒水」が温泉や炭酸飲料として使われたことを語った。

 学校周辺の歴史や伝統に驚いた子どもたち。感動したことを分かりやすく伝えようと、色鮮やかなイラストを描いた。大分合同新聞社整理・校閲部の滝本詩乃記者(25)から見出しやレイアウトについて教わり、地域の魅力があふれる新聞が出来上がった。

新聞作りの様子(動画)

子どもたちが作った紙面

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