飛び出せ学校

九重町野上小5年 地域の自慢の文化財飛び出せ学校のバックナンバー

白石記者から新聞の作り方を学ぶ野上小学校の児童たち
読者の興味を引く見出しにしようと話し合う

塔や石橋を徹底調査

 九重町の中心部に位置する野上小学校では2012年から地域の「自慢かるた」を制作している。地域に対して愛着を持とうと企画され、続いている取り組み。今回は地域のことをもっと深く調べ、町の文化財について発信しようと5年生16人が新聞作りに挑戦した。

 「九重町は今、何歳だと思いますか」。大分合同新聞社の白石宗史記者(29)が児童に問い掛けた。児童は「9歳」「15歳」などと思い思いに答えたが、「62歳」(現在は「63歳」)と知ると、一様に驚いた。白石記者は「合併して九重町になる前も地域には人が住み、歴史があり、文化があった。みんなで調べてみましょう」と呼び掛けた。子どもたちは記事の書き方や写真の撮り方などを学んだ後、取材に出掛けた。

 まず町教育委員会の担当者に話を聞き、文化財の数を調べた。16年版の統計で町内には68件、野上地区には18件もの文化財があることを知り、たくさんの人が守り、受け継いでいることが分かった。文化財調査委員からは慈雲寺跡庚申(こうしん)塔や寺田逆修塔の説明を受けた。地域に存在する文化財の意味や、住民にとってどのような存在であるかを学んだ。地区にある四つの石橋についても勉強し、橋が造られた歴史的背景や構造の違いについてまとめた。

 大分合同新聞社整理・校閲部の山田直彦記者(46)から見出しの付け方や紙面のレイアウトについて学習。文化財という難しいテーマだったが、友達や先生と何度も話し合いながらきれいにまとめ、自慢の新聞が完成した。
(学年と肩書は制作当時)

新聞作りの様子(動画)

子どもたちが作った紙面

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