飛び出せ学校

杵築市立石小4、5年 受け継ぐ伝統芸能飛び出せ学校のバックナンバー

「知りたいことは分かるまで聞こう」。三井記者から取材の仕方を学ぶ子どもたち=杵築市山香の立石小学校
自分たちで考えた見出しを手書きで丁寧に仕上げた

もっと深く知って伝えたい

 杵築市山香町の緑豊かな山間部に位置する立石小学校。同校の4、5年生計9人は、300年にわたって受け継がれてきた伝統芸能「立石楽」や明治、大正期に栄えた「馬上金山」など、立石地区の歴史に注目。「生まれ育った立石をもっと深く知り、多くの人に伝えたい」との思いで、新聞作りに挑戦した。

 子どもたちは三井祥聖記者(28)=大分合同新聞社杵築支局=から取材の仕方や記事の書き方などを学び、「知りたいことは分かるまで聞こう」とアドバイスを受け、校外での取材に取り掛かった。

 同校では毎年、運動会などの行事で4~6年生が「立石楽」を披露し、伝統を受け継いできた。笛や太鼓、踊りの指導をしている崎野吉明さん(88)に話を聞き「立石楽」に長い歴史があることを教わった。本や新聞記事で調べるうちに豊臣秀吉に関係があることも分かった。歴史を知った上で取り組んだ練習には熱が入り、昨年11月にあった天満社(山香町立石)の秋季大祭でも元気な舞を披露できた。

 「馬上金山」については、山香町史談会の中尾典万(のりかず)さん(79)に尋ねた。金山が明治、大正期に栄えたことや、多くの人が働き立石地区がにぎわっていたことなど、「初めて聞くこと」に驚いた。中尾さんの案内で地区内にあるため池も見学。江戸時代、農業用にため池を造った野口善兵衛の生い立ちなどを取材し、新しい発見をするたびに、しっかりとメモを取った。大分合同新聞社の三股秀明編集局次長(48)から紙面のレイアウトを学び、手作りの見出しやイラストで地元愛あふれる紙面が仕上がった。

新聞作りの様子(動画)

子どもたちが作った紙面

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