大分市野津原中部小6年 母校の歴史を調査


地域とのつながり再確認
大分市の西部に位置し、豊かな自然に囲まれた野津原中部小学校。野津原東部、西部両小と統合するため来年度閉校する。140年以上の歴史と伝統を多くの人に知ってもらおうと、6年生8人が新聞作りに挑戦した。
「中部小の自慢は何ですか?」。大分合同新聞社報道部の藤沢香記者(43)が問い掛けると、学校のシンボルであるクスノキ、校庭に残る土俵と神楽殿、学校行事のフェスティバルや交流会などが次々と挙がった。
記事の書き方や写真の撮り方を習い、取材を開始。小野精一元校長(現・野津原中学校長)からは、樹齢120年といわれるクスノキについて話を聞いた。6年前に枝や葉が一気に落ちてしまい、樹木医や父親会の努力で樹勢が戻ったこと、児童や地域の人も一緒になって見守ってきたことが分かった。
中部小を卒業した父親や母親ら保護者にも小学生時代の思い出をそれぞれインタビューし、開校からの歴史を調べた。以前は校庭の土俵で相撲大会が開かれ、神楽殿では神楽クラブが公演。英国ロンドンでも神楽を披露したと知り、驚く児童たち。当時の学校生活に思いをはせた。
全校児童が楽しみにしている夏と秋の学校行事にも触れた。児童が出店する「サマーフェスティバル」、ゲームや餅つきを楽しむ「ふれあい交流会」には保護者や住民も参加して学校は大にぎわい。地域のつながりの深さを再確認した。
大分合同新聞社整理部の清松俊朗記者(39)から見出しの付け方やレイアウトについて学び、母校や地域への愛情がたっぷり詰まった新聞が完成した。
新聞作りの様子(動画)