飛び出せ学校

中津市豊田小6年 魅力は「人」にある飛び出せ学校のバックナンバー

竹内記者と新聞作りについて学ぶ児童たち
「豊田の人々の思いが伝わる見出しにしよう」と話し合う

伝統を守る姿勢に注目

 中津市内で最も長い144年の歴史を持つ豊田小学校。校区内にはJR中津駅や中津市役所、日の出町商店街などがあり、古くから商業や行政の中心地として栄えた地域に位置している。「豊田校区の魅力は『人』にある」。そう考えた6年生59人は、地域の伝統をつないできた人々にスポットライトを当てようと、新聞作りに取り組んだ。

 初めに子どもたちは、担任教諭と一緒に、校区内で地域のために活動する人々を調査。4人を選んだ後、大分合同新聞社中津支社の竹内達也記者(27)から「古里の人たちの思いを県内の人に伝えられる新聞にしましょう」とアドバイスを受け、それぞれ質問を考えた。

 取材は15人ほどの4グループに分かれて実施。「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように」の「5W1H」を意識しながら、思い思いの質問をぶつけた。

 向井孝さん(76)には五穀豊穣(ほうじょう)を願う伝統行事「さいすくい」、笹尾辰治さん(52)には映画「サブイボマスク」のロケ地となった日の出町商店街、峯中隆洋さん(46)には「骨切り」という独特の調理法で知られる名物のハモ料理、宮崎直洋さん(48)には平和を祈る銅板製の折り鶴について、それぞれ尋ねた。

 取材を終えた後、大分合同新聞社整理部の平尾将俊記者(31)から「見出しは短い文字数で。漢字の使い方にも気を配りましょう」とレイアウトのポイントを学んだ。古里の伝統を知った子どもたちは、主見出しを「思いをつなぐ豊田の人々」に決めた。「今度はその思いを県内の読者に伝えたい」との願いを込めた紙面が完成した。

新聞作りの様子(動画)

子どもたちが作った紙面

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