飛び出せ学校

豊後高田市田染小4、5、6年 民謡に“宝”のヒント飛び出せ学校のバックナンバー

羽山記者と一緒に地域の魅力について学ぶ児童たち=豊後高田市の田染小学校
「一番いいレイアウトは」みんなで話し合い

「守っていこう」思いを形に

 豊後高田市田染地域は豊かな自然や伝統文化が残っている。変わらぬ風景を見ようと、近年は観光客も訪れている。脈々と受け継がれてきた地域の魅力を見つめ直すため、田染小学校4~6年14人が新聞作りに挑戦した。
 羽山草平記者(31)=大分合同新聞豊後高田支局=から取材方法や記事の書き方を学んだ。観光ガイドをしている後藤裕之さん(50)=田染真木=が地域の魅力を知るヒントとして、郷土民謡「田染音頭」を紹介。「田染音頭の歌詞を調べてみましょう。田染に宝物がたくさんあることが分かります」と語り掛けた。
 子どもたちは歌詞を参考にして、テーマを「見せてやりたや 田染の四季を」に決め、取材を開始。地域に詳しい地元住民から話を聞いた。
 福浜アサカさん(66)=田染真木=から、広々とした青田を表した「田染五千石」や三社八幡を舞台にした秋祭りについて学んだ。元田染小学校長の河野了(さとる)さん(80)=田染小崎=には、ホタルが乱舞するほど豊かな自然が残っていることや、地域に伝わる湧(いで)湯(ゆ)の話を聞いた。子どもたちは田染音頭の歌詞にある「蛍(ほたる)が笑う」の意味などを質問し、真剣な表情でメモを取っていた。
 学校に戻ってからは取材メモを見て、「人に伝えたいこと」を軸にして記事をまとめた。田園風景や秋の稲穂などのイラストを書き、山田直彦記者(43)=大分合同新聞整理部=のアドバイスを受けながら紙面をレイアウトした。
 子どもたちは田染の自然や文化と向き合い、「次世代に守っていこう」という地域の思いを形にした紙面を作り上げた。

子どもたちが作った紙面

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