日出町日出小5年1組 歴史と自然を探ろう


しっかり取材、はっきり表現
日出町日出の日出小学校は別府湾に面する日出城跡に校舎があり、周辺には町を代表する歴史的建造物がいくつも現存している。城跡をはじめ、身近に史跡が残る町の歴史と自然を知りたいと、「歴史と海」をテーマに5年1組の37人が新聞作りに挑戦した。
渡辺久典記者(27)=大分合同新聞日出支局=から、記事の基本を学び、町観光協会主事の長東(ながとう)孝憲さん(61)から、各建造物と町特産の城下カレイ(マコガレイ)の概要について説明を受けた。その後、長東さんから聞いた四つの事柄をテーマに、町内の専門家4人に取材を申し込んだ。
「ひじまち歩きガイドの会」の赤野拡さん(71)からは、日出藩主の木下俊長が造らせ、同校運動場に残る「元禄の鐘」の歴史を聞いた。町農林水産課担当参与の上城義信さん(75)には、城下カレイの稚魚を育てている魚介類中間育成施設を見学させてもらい、生態などを調べた。
鬼門櫓(やぐら)の管理人赤迫修一さん(72)には、日出藩校「致道館」の建設当時の在籍生徒数などを聞いた。元校長の荒金孝さん(68)からは、郷土の先哲・帆足万里について、出生から晩年に至るまでの足跡を学んだ。
児童は「しっかり正確にメモを取る」「相手が一番伝えたいことを聞き取る」ことに注意してインタビュー。イラストは「内容が分かりやすく、はっきりした色使い」になるように心掛けた。河辺敏和記者(35)=大分合同新聞整理部=の助言を受け、紙面のレイアウトを工夫。顔写真とイラストで「誰に何を聞いたか」が一目で分かる構成にした。
「万里先生のように学問に励みたい」など、記事には取材を通して感じた思いも書き、見出し通り「自慢の日出町」を伝える新聞が完成した。