飛び出せ学校

竹田市都野小4、5年 地区の自慢を調査飛び出せ学校のバックナンバー

佐藤栄宏記者と新聞作りについて学ぶ子どもたち
分かりやすい見出しにしようとグループで話し合う

歴史や祭り体験を伝える

 くじゅう連山東部の原生林に囲まれた黒岳(1587メートル)や、天然記念物のミヤマキリシマ群落がある大船山(1786メートル)の麓にある竹田市久住町都野地区。豊かな自然や伝統行事の素晴らしさを伝えようと、都野小学校で学ぶ4、5年生の児童が新聞作りに取り組んだ。
 「たくさんの人に伝えたい都野の自慢は?」。佐藤栄宏記者(41)=大分合同新聞竹田支局・現日田支社=が問い掛けると、児童からは「黒岳の風穴」「宮処野(みやこの)神社」「神保会(じんぼえ)」などと次々に元気な声が上がった。
 毎年秋の遠足では、黒岳と大船山に1年交代で登っている。黒岳山頂に向かう途中にあるのが風穴だ。
 遠足の際、児童は、懐中電灯の光を頼りに風穴の中をあらためて見学。風穴の広さや涼しさなどを体験した。その後、風穴のことに詳しい広瀬正知さん(83)=同町岳麓寺=から、大正時代に風穴の冷気を活用して事業を起こした木下羊三さんの話を聞き、当時の人たちの努力を知った。
 宮処野神社を訪れ、神社総代の福沢皓一さん(73)から神社の歴史と秋季例大祭で、獅子や白熊(はぐま)が練り歩く「神保会」=県選択無形民俗文化財=の由来の説明を受けた。神保会に参加している児童も多く、祭りでの自分たちの役割についても熱心に聞いた。
 学校に戻った児童たちは佐藤晋記者(33)=大分合同新聞整理部=から見出しの付け方やレイアウトを学んだ。豊かな自然と伝統がある都野地区の良さを知ろうと取り組んだ新聞作り。地域に育まれた子どもたちの思いが詰まった紙面が完成した。

子どもたちが作った紙面

このページの先頭に戻る