飛び出せ学校

佐伯市青山小5、6年 自然と伝統が自慢飛び出せ学校のバックナンバー

佐藤記者から新聞の作り方を学ぶ児童
「どうしたらわかりやすくなるかな」見出しを考える子どもたち

体験通じ学んだこと発信

 佐伯市有数の米どころとして知られる青山地区。アユが泳ぐ堅田川が流れ、水田が広がる。中世の佐伯の領主佐伯惟治を祭る富尾神社が鎮座するなど恵まれた自然と古くからの伝統が残る地域だ。「大好きな古里の良さを多くの人に知ってもらいたい」。青山小学校5、6年生(9人)は「青山の自慢」をテーマに新聞作りに取り組んだ。
 「青山のどんなところが好きで、自慢に思っていますか」。大分合同新聞佐伯支社の佐藤由佳記者(29)=現・報道部=が問い掛けると「自然が豊か」「川がきれい」と次々と声が上がった。児童は毎年、田植えと稲刈りを体験。地区の人から伝統漁法の「アユのちょんがけ」の指導を受けている。日々の生活や学校での活動を通じ、青山の素晴らしさを数多く感じているようだ。記事にするためもっと詳しく学ぼうと早速、地域に飛び出した。
 田植えと稲刈りに協力してもらっている安藤一生さん(66)を訪ね、堅田川のきれいな水と昼夜の寒暖差がおいしい米を育てることを知った。地元の農産物を使ったレストランも取材。堅田川漁協の矢野俊治さん(64)からは「ちょんがけ」のコツを伝授された。「総合的な学習の時間」で練習している伝統芸能「杖(つえ)踊り」は佐伯惟治の霊を慰めるために始まったことも学んだ。
 新たな知識や地域の人の思いをたくさん集めて学校に戻った子どもたち。大分合同新聞整理部の諏訪優記者(25)からレイアウトの基本や見出しの付け方を学習。9人みんなで話し合い、見出しの言葉やレイアウトを決めた。
 これまでの小学校生活の総まとめとして、青山の良さを多くの人に発信する生き生きとした新聞が出来上がった。

子どもたちが作った紙面

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