中津市真坂小6年 真坂の歴史を発掘


古墳、鉄道…驚きいっぱい
中津市三光のシンボルとして親しまれている八面山。雄大な山の麓に位置し、山国川の恵みを受けた田畑が広がる真坂地区周辺には、貴重な史跡が多く残る。地域の歴史を学び、多くの人に伝えようと、真坂小学校の6年生が新聞作りに取り組んだ。
「真坂地区はどんな所ですか?」大分合同新聞中津支社の岡本英明記者(25)が問い掛けた。「古墳がたくさんある」「学校の近くを鉄道が走っていた」。次々と手が挙がる中、多くの疑問も湧いてきた。「古墳はいつからあるのだろう」「列車はどこを走っていたのかな」―。取材の仕方や写真の撮り方を学んだ児童たちは早速、三光の文化財を守る会の中原隆行さん(73)にインタビュー。中原さんが古墳群の位置を紹介し、長年人々の生活を支えた耶馬渓鉄道にまつわる思い出を話した。
「現在はどんなふうになっているんだろう」と、実際に現地にも足を運んだ。土田地区の「城の百穴古墳」や臼木地区の「臼木古墳群」、両地区の鉄道の駅舎跡を見学。昔は古墳が子どもの遊び場だったことや、防空壕(ごう)として使われていたことが分かった。
同校の卒業生、小野ヨシ子さん(78)と井上武さん(68)からも取材。戦時中は校庭で育てたイモを食べていたことや平和の大切さも学んだ。
驚きや発見を紙面にまとめようと、大塚史穂記者(36)=大分合同新聞整理部=から見出しの付け方やレイアウトについて学習。当時の学校や鉄道の姿をカラフルなイラストに描き、真坂の魅力がいっぱい詰まった新聞が完成した。