飛び出せ学校

津久見市青江小6年 元級友への“便り”飛び出せ学校のバックナンバー

長妻記者の話を聞く児童たち
見出しのアイデアを出し合う児童たち

“青江の宝”を4テーマで

 「転校した友達に読んでほしい」。そんな思いから新聞作りは始まった。いわば、遠く離れた元級友への“便り”。さらに元級友の新たな友達にも青江地区を知ってもらいたいとの願いも込め、テーマは地域に身近なものから探すことにした。
 津久見市といえば「セメント」。見渡せば、海側には高い煙突の工場群、山側には石灰石の採掘場がある。「セメント町」を肌で感じながら育った子どもたちの関心は、おのずとそこに向いた。一方、校内で見つけたオオウナギの剥製。学校と関わる伝説を秘めたものと聞き、また一つ、興味をそそられるネタをつかんだ。古くから伝わる郷土芸能と、校区に住む長寿の女性の話題も加え、テーマが四つに決まった。
 まずは取材の仕方を勉強。長妻淳一記者(30)=大分合同新聞紙面リデザイン室=から「取材は現地に行き、自分の目と耳で見聞きすること」との話を聞き、大久保貴浩カメラマン(33)=同写真映像部=からは写真撮影のこつを教わった。
 児童たちはペンとカメラを手に現地へ。セメント工場を見学し、オオウナギがすむとされるふちに出掛けた。地域の歴史に詳しい住民から話も聞いた。取材を重ねるにつれ、芽生えたのは取材先への感謝の気持ち。「お世話になった人にも見てほしい」。新たな新聞づくりの目的も生まれ、いっそう力が入った。
 帆足三郎・元大分合同新聞文化センター顧問の指導で見出し、紙面のレイアウトを考えた。イラストにもこだわった。元級友へ、取材に協力してもらった地域の方々へ…。さまざまな思いを込めた紙面が完成した。

子どもたちが作った紙面

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