飛び出せ学校

豊後大野市新田小5年 地域で守る自然、伝統飛び出せ学校のバックナンバー

平尾記者と一緒に地域の取り組みについて勉強する児童
紙面に載せる見出しやイラストを作る

 故郷愛する深い思いを知る

 豊後大野市三重町の新田・白山地区は、ゲンジボタルの名所で日本名水百選の一つ、白山川(正式名称・中津無礼川)や、町中心部を一望できる本城山で知られる自然豊かな地域。長年にわたって住民の手による自然や伝統を守る取り組みが数多く行われており、地域活性化と住民の絆を強く結ぶ役割を果たしている。
 「みんなが住む地区ではどんな活動が行われていますか」。大分合同新聞豊後大野支局の平尾将俊記者(27)が児童に問い掛けた。「白山川ホタル祭り」「扇子踊り」「本城山のイルミネーション」―。すぐにたくさんの答えが返ってきた。
 一方で、取り組みが始まった経緯や詳しい内容、どんな人たちが行っているかを知らない児童もいた。活動について取材することで、あらためて地元の魅力を知り、分かりやすい新聞にまとめて県内の多くの人に伝えようと、児童たちは早速取材に飛び出した。
 「白山川を守る会」や新田地区の「村おこし協議会」などで、地域の中心となって活動している人たちに会い、活動の目的や経緯を詳しく聞いた。取材を通じてこれまでの苦労や喜び、活動に込められている故郷を愛する深い思いを知った。
 学校に戻ると、聞いた事をしっかりと書き込んだ取材ノートを確認しながら、読む人に思いが伝わる文章にするよう心掛けた。帆足三郎・元大分合同新聞文化センター顧問から、見出しの付け方や紙面レイアウトについて教わり、自分たちの目で見た美しい景色をイラストにし、一目で記事の内容が分かる見出しを考えた。児童たちが再発見した新田・白山地区の魅力を伝えるこだわりの新聞が完成した。

子どもたちが作った紙面

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