NIEに関する一般記事

新聞コンクール奨励賞(上)前田大志さん  大分舞鶴高2年一般記事バックナンバー

「戦争」身近に捉える

友人と議論のきっかけに

 選んだ記事は「突如の空襲 死を実感 B29九州初襲来から80年」(西日本新聞2024年6月16日付)。「九州」と「戦争」が関連する見出しに引かれた。ウクライナやガザ地区の問題などが気になっていた。そこに身近な「九州」という言葉が加わり、読んでみたいと手に取った。
 朝食時に映るテレビからニュースは得る。家族と会話して考えを出し合うこともある。最近は「闇バイト」や「強盗」など、自分たち世代のニュースに敏感になっている。
 戦争についての記事を読み、「実際に体験した世代が高齢で、直接話を聞けるのはあと10年ぐらいと思われる。自分ら若い、戦争を知らない世代がもっと知っていくためには、この10年という期間を大切にしないといけない」と強く感じた。
 今回の取り組みで友人の意見を聞いた。「こういった議題で友人と話し合うことはないので、いいきっかけになった。他の人の意見を聞いたり、自分の考えを口に出したりするのは難しいのだが、発言することによって落とし込めるものがあったのでよかった」
 新聞については「読むのは大変だが、深掘りされた、知らない内容を知ることができるので、あるべき存在だと思う」。久しぶりにじっくり読んで「読んでいなかった間の知らなかったトピックスがいっぱい飛び込んできて、圧倒された。読んでおけばよかったな」という。「スマートフォンならニュースを取りやすいので、そういった方法でも新聞記事に触れていきたい」と感じている。
 最終意見では「グローバル化が進めば自国以外に尊重の心を持つことができる。それが戦争のない平和な世界につながる」と訴えた。フィジー出身の同級生と親しく接するうちに芽生えた思いが、将来への希望にもつながっている。(三股秀明)
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 家族や友人と新聞記事を読んだ感想や意見を募る第15回「いっしょに読もう!新聞コンクール」(日本新聞協会主催)で、県内からは3人が奨励賞、中高5校が学校奨励賞に選ばれた。奨励賞3人が作品に込めた思い、新聞との向き合い方などを紹介する。

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