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新聞コンクール奨励賞(上)黒岩凜奈さん=中津市中津中3年=一般記事バックナンバー

 学校の夏休みの課題で取り組んだ。読んだのは、地球温暖化の影響が県内の高原地帯の植生や身近な虫にも及んでいるという記事(本紙2023年7月29日付)。
 「最後の『小さな昆虫たちの世界の出来事は、やがてもっと大きな異変につながってくる』という部分が心に響いた」
 大雨で、佐賀県に住む曽祖母の家の近くまで浸水したという話を聞いたことがあった。そして、自分なりに考えた。
 「環境活動家グレタ・トゥンベリさんのようにデモやスピーチを私はできない。私には何ができるのだろうか」
 家での節電、節水。親に自動車で安易に送迎してもらわず、徒歩や自転車で移動する…。
 「エネルギーを使いすぎないように気を付けるしかない。私のすることは大海の一滴かもしれない」
 温暖化の原因となる温室効果ガス排出量削減のために自分ができることを、コンクール応募作品で「大海の一滴」にたとえた。
 だが、諦めない。
 「家族に協力を求めれば4滴になるし、学校なら300滴以上になる。意味がないと思わずに、活動することが大切」
 地球温暖化の切実さを学び、周りの人たちと一緒に行動することの大切さに思いが至った。
 新聞は主に、母親から「これ面白いよ」と言われた記事を読むという。コンクールの題材に取り上げた記事は、母親の勧めもあって選んだ。
 「お母さんは、ご飯を食べるときとか、よく新聞を読んでいて、『うん』なんて時々、笑ったりする。そうすると気になって『どんなん?』って聞く」
 新聞を通した親子のコミュニケーションが、子の成長の扉を開く。

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