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百枝小児童が防災新聞 三重町 校区内の全戸に回覧一般記事バックナンバー

百枝小6年生が豊肥水害を調べてまとめた防災新聞
豊肥水害について調べた防災新聞を作った百枝小の6年生ら=豊後大野市三重町

 【豊後大野】豊後大野市三重町の百枝小6年生16人が、同市や竹田市に大きな被害をもたらした1990年の「豊肥水害」について調べた防災新聞を作った。当時の同校教員や被災した住民に話を聞き、災害の概要や発生時の状況、防災学習の取り組みなどをまとめた。校区内8自治区の全戸に回覧し、地域の防災意識高揚につなげる。

 百枝小は大分大減災・復興デザイン教育研究センターの協力で、2020年度から防災教育に力を入れている。

 昨年5月、下校時に地震が発生した場合、どのような行動を取ればよいか考えるために通学路を歩いて危険箇所をチェック。その際、大野川近くにある西原神社境内で豊肥水害の災害復旧記念碑を発見した。多くの田畑が被害に遭ったことなどが記されており、総合学習の時間を使って調べることにした。

 関係者へのインタビューで、大野川に架かる向野橋や原田橋が流されたことを知り、児童を下校させた話なども聞いた。

 学んだことを住民にも伝えようと新聞を製作。大分合同新聞社の三股秀明総合企画局次長兼地域連携室長から記事の書き方や見出しの付け方を学び、3枚(A3判)にまとめた。防災学習の項には地震防災マップを作ったことなども載せている。

 各地区に配布しており、1月27日には同校で近くの法泉庵区(36戸)の神田清光区長(69)に手渡した。

 狩野叶兎(かなと)君(11)は「地域の人に災害に備えてもらいたいと思い、新聞にまとめた。読んでほしい」。神田区長は「当時のことを忘れかけている人も多く、水害の恐ろしさを区民に改めて知ってもらう良い取り組み。被害軽減につなげたい」と話した。  (山田志朗)

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