NIEに関する一般記事

「NIE」佐伯市立八幡小 読解や説明する力学ぶ 【伝える考える知る・2022新聞週間(中)】一般記事バックナンバー

記事の切り抜きを見ながら、感想を発表し合う佐伯市八幡小の3年生=同市戸穴

 11日朝、佐伯市八幡小(同市戸穴)の3年生が宿題のプリントを机に広げた。別府市の中学生が考案したクレープが遊園地で販売された話題を報じる記事が印刷されている。書かれている内容を正しく読み解く学習だ。

 高野誠太朗教諭(29)が「どんなクレープですか」「どういうふうに売り出したのかな」と問いかけると、児童は「チョコがたっぷり」「バレンタインの限定」と大きな声で解答。記事を見ながら正解を確かめた。「おいしそう」「私も食べたい」などと感想も発表した。

 同校は昨年度、日本新聞協会から教育に新聞を活用するNIE(教育に新聞を)実践指定校に選ばれ、全学年で新聞を使った学習に取り組む。同校が本年度に実施した全校児童のアンケートでは、半数以上が「文章をまとめる力がついた」と自己評価した。

 校内には常に新聞紙を掲示。広報委員会の児童6人が選んだ記事の切り抜きを並べたコーナーもある。

 同委員の6年亀井優冴(ゆうご)君(12)は「交通事故の記事を見て注意しようと思った」とニュースを身近に感じ始めた。5年の近藤花虹(にこ)さん(10)は「花に関する記事の切り抜きに、自分で見頃の時期を付け加えた」と、興味を引く工夫も考えるようになったという。

 市教委は子どもたちの読解力や説明力を磨こうと昨年度から市学力向上プランにNIE活用を盛り込んでいる。市内の31小中学校が記事の要約や感想文の作成などにそれぞれ取り組む。

 市教委の吉田康彦指導主事(49)は「文章の中から情報を取り出し、自分の考えを表現できる力を養ってほしい」と期待した。 

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