NIEに関する一般記事

ひと/学習と社会を新聞でつなぐ 小坂吏香さん一般記事バックナンバー

 大分舞鶴高校(大分市)の国語教員。授業で学ぶことが社会とどうつながっているのかを生徒に意識させ、進路目標の設定などに役立てようと新聞を活用している。

 新聞活用を始めたのは大分豊府中学校時代の2010年。学校がNIEの実践指定を受け、同じ志の同僚教員にも恵まれた。「新聞にはあらゆる分野の考える材料が詰め込まれている。使って単純に面白く、自分も理解が深まった」。16年に日本新聞協会からNIEアドバイザーの認定を受けた。

 3年生を担当した17年度、志望する学部や学科に関連した新聞記事をスクラップし要約、感想、質問などをまとめる「思考の種ノート」を生徒に課した。すると看護系を志望する一部の生徒が自主的に研究活動をするようになり「想像以上に積極的に取り組んでくれて、うれしかった」。

 本年度は新1年生を担当している。現在のセンター試験から大学入学共通テストに変わる初めての学年。「テストが変わっても基本は思考、判断、表現。新聞で世界を広げ、考えることが力になる。1年生から興味、関心を広げ、大学や社会に目を向けられるよう、いろんなアプローチを考えたい」と話す。

 読書好きで、最近は池波正太郎、岡本綺堂らの時代小説がお気に入り。出身地の臼杵市で両親らと暮らす。 (宗岡博之)

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