NIEに関する一般記事

新聞題材の出題も/県立高校1次入試一般記事バックナンバー

新聞記事の一部を引用し、県内の経済情勢について問う社会の問題
県立高校1次入試の国語で出題された、調べたことを新聞形式でまとめる問題。コラムで自分の考えを表現することも求められている

 県立高校43校で実施した1次入試の学力検査(6日)は、知識を活用する問題が目立った。新聞記事を題材にした出題もあり、専門家は「情報を要約して再構築し、相手や目的に応じて表現する力が試されている」と分析している。



 県教委は主体的・対話的な学びに向けた授業改善を図っており、高校入試でも思考力や表現力、判断力を重視している。

 1次入試の社会では、原油が輸出額全体の7割を超えるナイジェリアを例に、起こり得る課題を記述させた。「暗記した知識の活用力を問う典型的な例。昔は『モノカルチャー経済』という用語を求めるだけだった」と学習塾「慶林館」(大分市)の鈴木淳一中学部教室長(52)。

 国語は調べ学習の成果を新聞形式でまとめる設定で、紙面の見出しと記事を考えさせた。日本経済について問う社会の問題文では、大分合同新聞の記事(2017年4月14日付朝刊)の一部が引用された。鈴木教室長は「新聞記事を教材にするNIE活動が学校現場で広まっており、入試にも反映されているようだ」。

 情報化社会が進み、資料を正しく読み取る力や出来事・事象の背景を考える力が求められている。

 大分大学教育学部の堀泰樹教授は「新学習指導要領で、情報活用能力は分野を問わず非常に重視されている。教科の“向こう側”にある資質、能力を測るため、こういった出題傾向は今後も続くのではないか」と話している。

 (宗岡博之、羽山草平)

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