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情報読み解く力を養う/別府翔青高校一般記事バックナンバー

グラフから読み取れることを探す生徒にアドバイスする、畑野新司教諭(中央)=10月17日、別府市の別府翔青高校

 10月中旬、別府翔青高校(別府市)で普通科の1年生を対象にした「情報」の授業。畑野新司教諭(46)が、日付の異なる複数社の新聞をランダムに生徒に配り「新聞の中から、グラフが載っている記事を見つけてください。グラフが何を示しているのか、グラフを使って記事が何を伝えようとしているのかを読み取ってください」と呼び掛けた。

 畑野教諭は8月の第21回NIE全国大会大分大会で、マイナンバー制度をテーマに公開授業。2年生が情報社会の課題について考えた。2学期に入ってからは1年生の授業で新聞を活用。学力の主要な要素の一つである思考力、判断力を付けていく上で必要な、資料の読み取りを現実の素材から学ぶ。「これがやりたかった授業」と授業改善への手応えも。

 全国大会を経験し「新聞を活用し、生徒に最新の情報に触れさせる必要性をあらためて感じた」という。また「自分自身、新聞をよりしっかり読むようになった。身近なニュースを生徒にどう還元するかを、一層意識するようになった」と、自らの変化も感じている。

 全国大会で特別分科会のテーマにもなった学校図書館の活用に、強い関心を持ってきた。新聞もツールの一つとして書籍、ネットなどさまざまな情報を読み解く力を養うため「3年生になれば、テーマを決めて自ら調べる課題研究がある。3年間を見通し、社会で必要になる力を付けさせたい」と意欲を燃やしている。
(この連載はNIE推進室・宗岡博之が担当しました)


【教科「情報」】
 科学的な見方や考え方を育て、社会の情報化進展に主体的に対応できる能力、態度を養う必修教科として2003年、高校に導入された。パソコンの使い方にとどまらず情報モラル、コミュニケーション、情報セキュリティーなど幅広く学ぶ。多くの高校では1年生が履修する。

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