NIEに関する一般記事

学びと社会つなぐ/全体会一般記事バックナンバー

開会式、全体会に出席した県内外の教育、新聞の関係者ら=4日午後、大分市のホルトホール大分、撮影・鎌手美和

新聞活用、理解深める

 子どもの自主的な学びを育てていろんな価値観を包み込む、教材としての新聞の多様な魅力を広めよう―。第21回NIE全国大会大分大会は4日、大分市のホルトホール大分で開会式と全体会があった。「新聞でわくわく 社会と向き合うNIE」を大会スローガンに、子どもと社会をつなぐ新聞の価値を再認識。参加者は子どもの様子も交えながら、新聞を活用した学びへの理解を深めた。
 大会は日本新聞協会が主催、県教委と大分市教委が共催、県NIE推進協議会、大分合同新聞社が主管し、5日まで開く。
 開会式では日本新聞協会の白石興二郎会長が「NIEは学校での学びと社会をつなぐ、窓の役割を果たしてきた。子どもたちが社会と主体的に向き合う機会づくりが重要」、県教委の工藤利明教育長が「情報活用能力を育てるNIEが、さらに普及することを期待」、大分合同新聞社の長野景一社長が「子どもたちと新聞との出合いの場をどう広げ形作るか、NIEの将来を提言してほしい」とそれぞれあいさつした。
 芥川賞作家で立教大学文学部教授の小野正嗣さんが「言葉に触れる、言葉で触れる」と題し記念講演。新聞が好きだった祖母や兄、フランス留学中の恩師らのエピソードを紹介しながら「新聞は世界への最大のアクセスポイント」「新聞は現実そのものを包括する存在」など、視野を広げる新聞の役割の重要性を強調した。
 県NIE推進協議会の堀泰樹会長が「社会と向き合うNIEに向けて」をテーマに基調提案し、NIEの組織化やカリキュラム化などを呼び掛けた。パネルディスカッション「楽しくなければNIEじゃない!~私たちはなぜ新聞活用に取り組むのか その意義と実践のこつ~」にはNIEに取り組む教員や、授業を受けた中学生も出演。記事を通じて多様な意見を認め合う良さや、NIEが学力にもたらす効果などについて意見交換した。

このページの先頭に戻る