NIEに関する一般記事

大舞台あと半年一般記事バックナンバー

全国大会での発表校・大分市寒田小学校での公開授業。広島原爆の日に関する新聞記事を読み、平和について意見を交わす6年生=昨年11月5日

公開授業や実践発表… 17校園が準備

 教育に新聞を活用するNIEに取り組む全国の教員と新聞関係者が大分に集う「第21回NIE全国大会大分大会」まであと半年となった。大分での開催が決まって2年。実践を積み重ねてきた「大分のNIE」を全国に発信する絶好の機会。大会スローガンやプログラムの大枠も固まり、公開授業や実践発表を行う学校は“大舞台”に向けて活用の実践を磨いている。

 大会は日本新聞協会が主催、県教委と大分市教委が共催。県NIE推進協議会と大分合同新聞社が主管し、8月4、5の両日、大分市のホルトホール大分を主会場に開く。スローガンは「新聞でわくわく 社会と向き合うNIE」。「わくわく、どきどきするような新聞の楽しさを体験することで、自ら学び、考え、社会と向き合う子どもを育てたい」との思いを込めた。
 初日の4日は開会式の後、芥川賞作家で立教大学文学部准教授の小野正嗣さん(佐伯市蒲江出身)が記念講演。大会実行委員会の堀泰樹委員長(大分大学教育福祉科学部教授、県NIE推進協議会長)による基調提案に続いてパネルディスカッションがある。5日は公開授業と実践発表、特別分科会。授業や発表を行う学校は、特別分科会での発表校を含め、小学校5校、中学校6校、高校5校、幼稚園1園の計17校園。プログラムは4月の実行委員会で正式に決まる。
 大分県では2010年に県NIE推進協議会が発足し、組織的なNIE活動がスタート。12年には教員の自主研究組織・県NIE実践研究会が発足。同研究会が“けん引役”となり、実践の輪を広げてきた。全国大会は6年間の取り組みの集大成となる。
 今年夏の参院選から選挙権年齢が18歳以上に引き下げられ、教室と社会をつなぐ新聞の役割はさらに重みを増す。大分大会では主権者教育とNIEの関わりも重要なテーマとなる。堀委員長は「新聞によって社会とのつながりを実感し、大きな世界に目を向けて考える子どもたちを育むため、NIEをどう進めるかを考える大会にしたい」と話している。

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