NIEに関する一般記事

県教委、初の研修会/小中高校教員対象に一般記事バックナンバー

高校分科会で、探した記事を紹介し合う参加者=19日、大分市の県教育センター
「NIEの昨日・今日・明日」と題して話す吉成勝好コーディネーター

社会とつながる力、育もう

 県教委は19日、大分市旦野原の県教育センターで、小中高校の教職員を対象にNIE(教育に新聞を)をテーマにした初の研修会を開いた。「子どもたちに求められる思考・判断・表現力や社会とつながる力を付けさせるのに新聞活用は有効」と同センター。来年開かれるNIE全国大会大分大会に向け、実践者の裾野を広げる狙いもある。

 教員39人が参加。日本新聞協会の吉成勝好・NIEコーディネーターが「NIEの昨日・今日・明日」と題して話した。吉成コーディネーターは日本で明治以来続いてきた新聞活用をひもといた上で、NIEが目指す像を「どの地域、どの学校、どの教師も、普通に当たり前にやさしく実践する姿」と説明。18歳選挙権が導入されることを踏まえ「NIEを通して、民主主義社会の担い手(主権者)としての資質を育てたい。社会で役立つような力を身に付けさせたい」と述べた。
 大分市寒田小学校の佐藤由美子校長(NIEアドバイザー)は「NIEをどう進めるか~新聞を活用した取り組みの実際~」と題して講義した。コラム書き写しや記事中の平仮名探し、新聞ワークシート、記事スクラップなど、同校で実践している取り組みを紹介。「学校で学んでいることと、自分たちの暮らしがつながっていると実感させたい」と新聞活用の狙いを述べた。
 小、中、高校別の分科会では、参加者が記事スクラップを体験。高校分科会では新聞から魅力的な人が載った記事を切り抜き、互いに紹介し合った。参加した日田高校の賀来宏基教諭(44)=公民=は「主権者教育や小論文の指導で新聞を日常的な教材にできないかと思って参加した。取り入れられそうな取り組みがあった」と話した。(渡辺美加)

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