NIEに関する一般記事

「キーボード」/表現力培う秋田っ子一般記事バックナンバー

 7月末、教育現場への新聞活用を探るNIE全国大会取材のため秋田県に行った。秋田といえば全国学力テストでトップの成績を誇る県。どんな子どもたちなのか、期待して臨んだ。
 印象的だったのは、学習に向かう姿勢だ。地方紙の論説を読み比べた高校生の授業では、生徒は教師から問いを与えられるのを待つのではなく、自分で問いを見つけて考えを巡らせる様子がうかがえた。友人と意見を述べ合う場面でも遠慮はない。疑問点を率直に指摘し、自分の考えを補強、修正する。意見を発表する姿も堂々としていた。
 全国学テでは図やグラフ、文章などから必要な情報を読み取って分析し、表現する力を問う問題が出る。秋田ではこの力を鍛えるような授業が日頃から展開されているということが、生徒の様子に表れていた。
 この秋田に倣って授業改善を進める大分県。今年の学テは中学生は低迷が続いたが、小学生は3年連続過去最高順位を更新。効果が見えつつある。
 大分でも子どもたちの知的好奇心を刺激して「思考・判断・表現」が何度も繰り返されるような授業がもっと増えれば…。子どもの力を伸ばす余地はまだまだあると思う。(報道部・渡辺美加)

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