飛び出せ学校

日田市石井小5年 地域の魅力を調査飛び出せ学校のバックナンバー

刀根徹朗記者と新聞作りについて学ぶ子どもたち
「一番伝えたいことは何かな?」見出しを話し合う

豊かな自然と産業伝える

 高く積み上げられた丸太、製材所から聞こえる木材を裁断する音、空高くそびえる杉の木、通学路に広がる青々とした田園―。日田市西部に位置する石井小学校の周辺は自然に恵まれ、林業や農業が身近な地域。地元の魅力を伝えようと、5年生(当時)が新聞作りに取り組んだ。
 「皆さんの校区で盛んな産業って何ですか」。刀根徹朗記者(33)=大分合同新聞社日田支社=が問い掛けた。子どもたちからは「広い田んぼがある」「アユがおいしい」「木がいっぱい」など、次々と元気な声が上がった。記事の書き方や取材の仕方などを学んだ後、当時担任だった田中郁生教諭(38)=現・中津市沖代小=から地元の農林業について教わり、取材に向かった。
 深津製材所では深津信一さん(50)から、日田市で古くから基幹産業として定着する林業の歴史や製材、乾燥などの工程について話を聞いた。江田ライスセンターの江田一彦さん(37)には「米作りや精米でのこだわりは」などと質問。減農薬や食味計の活用、変色した米などを取り除く選別機を取り入れるなど、おいしくて安心安全な米を届ける工夫をしていることを知った。
 林業について詳しい初島森林植物園ネットワーク代表の神川健彦さん(73)にも話を聞き、地元で育つ杉の品種の一つ「ウラセバルスギ」について取材。生産性だけでなく、環境とのバランスを考える大切さを学んだ。学校では取材メモを見ながら記事にまとめた。広石修一大分合同新聞社整理部記者(38)から見出しの付け方やレイアウトについて学習。手書きのイラストも盛り込み、地域の産業を分かりやすく伝えるカラフルな紙面を完成させた。

子どもたちが作った紙面

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