飛び出せ学校

九重町野矢小5、6年 豊かな自然が宝物飛び出せ学校のバックナンバー

伊藤記者から取材の仕方を教わる子どもたち
「分かりやすい見出しにするには…」グループで懸命に考える

水への誇り、一段と強く

 九重町東部の山あいにある野矢地区には筑後川水系の野上川などの清流が流れる。豊かな自然環境の中で湧き出す水の透明度、おいしさが、野矢小学校で学ぶ子どもたちの自慢だ。地域が大切にしてきた水を多くの人に知ってもらおうと、5、6年生が新聞作りに取り組んだ。
 「野矢地区で調べてみたいことはありますか」。伊藤友仁記者(29)=大分合同新聞玖珠支局=が問い掛けると、子どもたちの手が次々と挙がった。「ヤマメの養殖」「おいしい野菜」「山の緑がきれい」。全てにきれいな水が欠かせないことに気付いた子どもたちは川の保護などに関わっている人たちから話を聞こうと、取材の仕方や写真の撮り方を学んだ。
 普段飲んでいる水について調べようと、学校が引く水を管理する堀田水道組合の工藤勝美組合長(63)を学校に招いた。草刈りなどの清掃活動で水源地が守られていることを学び、「感謝しながら水を飲もう」と思った。
 ヤマメの養殖をする平宏さん(47)と庭に湧水池がある満安勝蔵さん(83)にもインタビュー。豊かな水資源を求めて移住してきたことを知った。水質調査にも挑戦し、科学的にも川の水がきれいであることを証明した。
 学校に戻った児童たちは調べたことや体験したことを紙面にまとめようと、広石修一記者(37)=大分合同新聞整理部=から見出しの付け方やレイアウトを学習した。「野矢の水の美しさを知ってもらいたい」という願いを込めて取り組んだ新聞作り。水を大切に思う子どもたちの気持ちが詰まった紙面が出来上がった。

子どもたちが作った紙面

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