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ASEAN掘り下げる/別府溝部学園高校一般記事バックナンバー

ASEANについてまとめる新聞のレイアウトを話し合う3年生=10月17日、別府市の別府溝部学園高校

 別府溝部学園高校(別府市)の普通科進学コース3年生を対象にした「実用国語」。担当する田中祐輔教諭(32)は「新聞で深く学ぼうASEAN」をテーマに2学期、生徒が新聞や図書館資料を活用しながらASEAN加盟国の特色や課題を調べ、グループで新聞にまとめて発表する―という授業を進めている。

 10月は大分合同新聞社の記者から新聞記事の書き方や紙面のレイアウトなどを出前授業で学んだ後、調べ学習。紙面のレイアウトにも取り組み「見出しの言葉はどうしよう」「地図はどこに入れるのがいいかな」など、デザインにも声を弾ませた。

 実用国語では大学入試の小論文対策として、情報収集力や客観的視点を養っている。第21回NIE全国大会大分大会(8月4、5日・大分市)に参加し、新聞活用が自分の授業にも応用できると考えた。生徒は1学期、立命館アジア太平洋大学の留学生と交流したことから、生徒の興味が湧きやすいと考え、ASEANを題材にした。

 「授業の中で生徒を引き付ける、自分にしかない武器が欲しいと常々考えていた」と田中教諭。新聞を使ってみて「生徒が自分たちで考え、動いてくれる。ホームルームでも、社会のことについて話すと生徒が目を向けてくれるようになった」。主体的な学びを引き出す効果を感じている。

 12月には作った新聞の発表会を開き、1年生と2年生にも成果を見てもらう。「校内で他の教員にも、効果を伝えていきたい」と、取り組みを広げる意欲を示した。


【第21回NIE全国大会大分大会】
 「新聞でわくわく 社会と向き合うNIE」を大会スローガンに日本新聞協会が主催。県教委と大分市教委が共催、県NIE推進協議会と大分合同新聞社が主管して開いた。県内外の教育、新聞関係者合わせ、1450人が参加。学校現場での実践を学ぶ分科会では、県内9校による公開授業などがあった。

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